2006-02-09から1日間の記事一覧

<小説のお時間>伊藤くんのひとりごと

14 朝の電車は相変わらず混んでいる。そして、みんな一様に急ぎ足だ。駅の階段を脱兎のごとく駆け上がる人々。二段飛ばしで登る若者、ハイヒールを器用に操ってつま先でくのいち忍法を披露する女性(男性は想像したくない、朝からケインだ)、どこにそんな…