<英語のお時間>英語らしい言い回しって?

 さて、今日は英語独特の言い回しに注目してみます。まずは複数形です。

 メガネはglassesと言います。これはレンズが二つあるからでしょう。

 ではコンタクトレンズはどうでしょう?

 これはcontact lensesと言います。もちろん二枚使うから複数なのですね。これらを身につける時はwearを使います。

 Does she wear glasses ?

 のように使うのですね。

 ところでこのwearは、衣服を身につけるという以外にも、次のような使い方があります。

 He wears a mustache.(彼は口ひげをはやしている)
 
 She wore her hair long.(彼女は髪を長くしていた)

 She wore a smile.(彼女は微笑を浮かべた)

 「ひげ」や「表情」はまるでメガネのように身につけるという感覚なのですね。

 さて、他にも

 scissors(はさみ)
 trousers(ズボン)
 
 日本語で定着している、
 
 socks(ソックス)
 shoes(シューズ)
 
 というのもあります(この二つは片方だけを指すならSを外すことになります)。

 
 ところで、単数形と複数形では意味の異なる単語というのがあります。

 time(時間)
 times(時代)

 
 day(日)
 days(時代)

 
 age (年齢)
 ages(時代)

 

 いきなり3つも同じ意味を並べましたが、複数になるとより大きな意味になる感じがつかめるでしょうか?

 他にも

 sand(砂)
 sands(砂浜、砂漠)

 
 work(仕事)
 works(工場)

 
 force(力)
 forces(軍隊)

 
 ruin(破滅)
 ruins(遺跡)

 
 もちろん全然想像できないものもあります。

 arm(腕)
 arms(武器)

 
 custom(習慣)
 customs(税関)

 
 effect(効果)
 effects(動産)

 
 ash(灰)
 ashes(遺骨)

 などです。

 
 他にも英語らしい表現として名詞表現というのがあります。

 He is a good swimmer.

 これを「彼はよい泳ぎ手だ」と訳したのではいまいちですね。

 普通は「彼は泳ぐのがうまい」と訳します。

 口語表現でも、

 I’m a stranger here.を

 「私はここでは見知らぬ人です」とするよりも「ここは初めてです」とか「よく知りません」と訳した方が分かりやすいですね。

 つまり、名詞→動詞に変換するとうまくいくのです。

 
 無生物主語というのも同じです。

 Hunger drove me him to steal.
空腹が彼を盗みに駆り立てた→お腹がすいたので彼は盗みをはたらいた

 The pain kept me awake all night.

 痛みが私を一晩中起きさせた→私は苦しくて一晩中寝つけなかった

 ちょっとした工夫で、このうまさですね(笑)

 
 最後に、a man of という表現があります。「〜の人」というのが直訳ですが、これは「…家・者」と訳すとうまくいくことが多いです。

 例えば、

 a man of action(活動家)

 a man of business(実務家)

 a man of science(科学者)

 a man of letters(文学者)

 ん?

 最後のletterはさっきの話とつながりますね。

 実はこのletterには「手紙」という意味の他に「文字」という意味があります。文字がたくさん集まれば「文学」ということになるのでしょうか。

 では、次の語句を訳してみて下さい。

 a man of ham



 ちゃんと考えましたか?



 正解は、別所哲也さんです。


 ・ ・・・・・・。


 お後がよろしいようで…。