<頭のお時間>発想力を鍛えるゾ!

 みなさん、今日も頭を使っていますか?

 脳は毎日使うことでどんどん良くなるらしいですよ。

 そのわりに僕の頭が良くならないのはなぜなんでしょうかね〜。

 頭は確かに使わないとさびつきます。

 たとえば、計算問題をしなくなると九九さえあやうくなってくるものです。漢字だって忘れますよね?

 だから、頭は使わないといけないんだと思います。

 でも、ただパズルを解くだけでボケ防止をするというのも何だかボケてるなと思うのは僕だけでしょうか?

 と言いながら、おまえさんは前回のお時間で紹介したように『脳を鍛える大人のDSトレーニング』や速聴にハマっているではないかという人もいるかもしれません。

 もちろん僕は、それらの脳を活性化するプログラムを否定しているわけではありません。但し、手段が目的に変わる危険性を無視しているわけでもありません。

 いくら頭の回転を早くしても活用しなければ意味がありません。それは基礎体力だけ鍛えてスポーツをしないようなものではないでしょうか?

 目的の無い訓練など楽しくありません。脳の活性化を実感できてこそ、初めてその恩恵にこうむることができるのではないでしょうか。

  目的は何でも構わないと思いますが、訓練はあくまで訓練。道具は使いこなさなければ意味が無いということを僕は忘れないようにしようと思います。

 さて、そんな僕が大切にしている脳力の一つに「発想力」というのがあります。

 簡単に言うとアイデアですね。

 誰かに意見を求められた時、いろんな解決策や豊かな発想があると魅力的だなと僕は思います。

 ちょっとした工夫が生活をより快適にしてくれたりするものです。

 そこで、必要とされるのがこの発想力ではないかと思います。

 では、その発想力はどうすれば鍛えられるのでしょうか?

 前回の時間にご紹介しました『考具(こうぐ)』の中にマインドマップやマンダラートというのが出てきます。これは結構有名なんですが、少し強引にまとめますと、大きな紙の真ん中にあるテーマを書き、そこから派生するいろんな言葉を組み合わせることで、発想が浮かびやすくなるというものです。

 齋藤孝さんの場合は、マッピングコミュニケーションと呼んでいますが、おおざっぱに言えばそう変わりありません。

 アイデアの基本は異質なものとの組み合わせです。

 ここで、アイデアを考える際に有名なオズボーンの9つのチェックリストを挙げますと、
 
 転用したら?ー現在のままでの新しい使い道は?
 応用したら?ー似たものはないか?真似はできないか?
 変更したら?ー意味、色、動きや臭い、形を変えたらどうなる?
 拡大したら?ー大きくする、長くする、頻度を増やす、時間を延ばすとどうなる?
 縮小したら?ー小さくする、短くする、軽くする、圧縮する、短時間にするとどうなる?
 代用したら?ー代わりになる人や物は?材料、場所などを代えられないか?
 置換したら?ー入れ替えたら、順番を変えたらどうなる?
 逆転したら?ー逆さまにしたら?上下左右・役割を反対にしたら?
 結合したら?ー合体、混ぜる、合わせたらどうなる?

 となりますが、要はいろんな角度から見ることがアイデアを生み出すカギと言えるかもしれません。

 ぶつかり合う角度によって生じる摩擦熱が様々なアイデアを作り出すようです。

 ポプラ社から出ている関沢英彦さんの『ひらがな思考術』によれば、普段ものしり顔で使っている漢字や横文字を心に優しく語りかけるひらがなに置き換える事で、思わぬアイデアが生まれるそうです。

 大人になると、子どもにも分かるように説明する難しさを誰でも経験していると思います。

 このひらがな思考術は考える楽しさと難しさを我々に教えてくれます。

 発想力が豊かな人はたくさんいますが、僕が注目するのは佐藤雅彦さんです。

 知らないですか?

 いえいえ、バザールでござーる、小池屋スコーン、うまいんだなこれがのモルツの宣伝を始めとして、あのだんご三兄弟や名作パズルゲームI.Qの生みの親と聞けば、驚きと共に納得でしょ?

 この方は有名なCMプランナーなんです。

 世の中に頭の中身を見てみたい人は山のようにいるんですが、実際に開けるわけにもいきません(笑)

 そこで、僕は佐藤さんの本をいくつか読みながら、どうすればこういう頭の使い方ができるのだろうと分析しています。

 ただ、読んでいるうちに分析していることを忘れて、ついついその斬新な発想に感心してしまうのですけどね(笑)

 『毎月新聞』はかつて毎日新聞で月に一度夕刊に載せられていたコラムを集めた本です。ここには独自の観点で語られる面白話が満載です。

 また中公文庫から出ている『プチ哲学』は発想トレーニングとして使えます。ここには佐藤さんの鋭い視点が凝縮されています。まさに佐藤哲学です。共に佐藤さんの手書きのイラストがいい味を出していて素敵な本ですよ。

 もう一人注目しているのが、頭の体操でブームを巻き起こした多湖さんです。最近出された『五〇歳からの頭の体操』はシニア向けというにはもったいない発想の宝庫です。特に後半の「固い頭を柔らかくする対策編」では、発想力を鍛える筆者独自の習慣術が公開されていて大変参考になります。

 発想の宝庫と言えば、スウェーデンからやってきたアイデアブックも実に素敵です。「レンガ1個の使い道を15分で50通り考える」なんて実にスリリングで、脳を耕すのに最適なおしゃれな絵本です。

 こういった本の特長は、内容は変わらないのに何度も読めることですね。つまり変わるのは自分の方だと言えるでしょう。

 最後にモーツァルトの音楽効果というものがあります。これはモーツァルトの楽曲にはいろんな力を高める効果があるという実証データを基に効果別に編纂されたものです。付属のCDを聞けば効果に応じた脳力がアップするそうですよ。

 

考具 ―考えるための道具、持っていますか?

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会議革命 PHP文庫

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ストレス知らずの対話術 (PHP新書)

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ひらがな思考術

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毎月新聞

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プチ哲学 (中公文庫)

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五〇歳からの頭の体操 (角川oneテーマ21)

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スウェーデン式 アイデア・ブック

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アマデウスの魔法の音 発想力

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